作業療法士による発達支援コラム 2026年3月号

感覚と体の使い方の繋がり

 

こんにちは。

こどもプラス川越 南大塚教室です🎎

日々の療育や子育ての中で、「力加減がうまくできない」 「体の動きがぎこちないように感じる」といったお子さんの姿に、戸惑いや悩みを感じることはありませんか。

 


 

感覚は行動の背景にある

こうした姿の背景には、目には見えにくい「感覚の特性」が関係していることがあります。先月号では「感覚」全体についてご説明しましたが、今月はその中の一つである固有受容覚に焦点を当て、より詳しく見ていきます。


感覚の特性は目に見えにくいため、関わり方に悩まれることもありますが、日常のあそびの中で経験を重ねていくことが大切です。固有受容覚を育むあそびを通して、療育やご家庭の中で取り入れやすい活動を例に、関わり方の視点をお伝えしていきます。

 


 

固有受容覚とはどんな感覚?

固有受容覚とは、体の筋肉や関節、手足の位置などを感じ取る感覚です。この感覚は、力加減の調整や姿勢の安定、動きをコントロールするための土台となります。「どのくらい力を入れているか」「今、体がどのような姿勢になっているか」を無意識に感じ取ることで、スムーズな動きに繋がっていきます。

 


 

固有受容覚がつかみにくいお子さんに見られやすい姿


固有受容覚が感じ取りづらいお子さんには、次のような姿が見られることがあります。

● 人の体をたたくときに、力が強くなりすぎてしまう
● 布団やマットに入ることを好む
● 物を少しの力で握ることが難しく、壊してしまうなど、扱いが雑になる
● 相手と同じポーズを取ることが難しい
● ぶら下がりあそびを好む

これらの姿は、「乱暴」「落ち着きがない」と受け取られてしまうこともありますが、
体の感覚をつかもうとしている行動である場合も少なくありません。

 


 

固有受容覚を育むあそび

ここからは、固有受容覚を育むことに繋がる、身近なあそびをご紹介します。

 

1. マットの中に挟まるあそび

① マットや布団を用意し、お子さんに被せます。
② お子さんの表情や反応を見ながら、挟む力を調整します。
③ 体にしっかりとした圧が加わることで、自分の体の輪郭を感じやすくなります。

 

2. 島ジャンプ

① マットを2枚用意し、間隔をあけて(50cm)並べます。
② マットからマットへ向かって跳びます。
③ 両足がバラバラにならないように意識し、大きく腕を振ってジャンプします。
④ 腕が前に振られたタイミングで跳ぶと、全身を連動させた動きに繋がります。
⑤ 着地は足から行ない、お尻は付かないように意識します。

 

3. 操り人形ごっこ

① 操る役と人形役に分かれましょう。
② 操る役は、声やジェスチャーで動かす部位を伝えましょう。
③ 人形役は、伝えられた動きをまねして体を動かしましょう。
④ 難易度を下げたい場合は、お子さんと同じ向きで立ち、同じポーズを見せましょう。
⑤ 慣れてきたら、バランスの難しいポーズを10秒キープしてみましょう。

 


 

お子さんの行動の背景を理解するために

力加減の調整は、お子さんにとって難しいことが多く、日常生活の中で繰り返し経験していくことが大切です。あそびの中だけでなく、生活の中でも少しずつ伝えていくことで、感覚の理解に繋がっていきます。

視覚的に「1~10段階」の力の目安を示し、「今はどのくらいの力かな?」と一緒に確認しながら行なう方法も有効です。目で見て分かる工夫を取り入れることで、お子さん自身が力加減を意識しやすくなります。また、ちぎり絵などの活動で紙を破いたり、粘土をこねて作品を作ったりすることも、力加減を身に付ける練習になります。


楽しみながら経験を重ねられる活動を日々の支援やご家庭の中に取り入れていきましょう。

 


 

「どうして?」を大切にする関わり

お子さんの行動として、力加減がうまくできず、思い切りたたいてしまったり、物をすぐに壊してしまったりする場面は、療育や子育てをしていく中で経験される方も多いと思います。そのような時、すぐに否定するのではなく、「なぜその行動が起きているのか」という 背景に目を向けることが大切です。


また、固有受容覚に偏りがあるお子さんは、手先の不器用さや体の動かしづらさを感じている場合もあり、運動への苦手意識に繋がることもあります。そのため、お子さん一人ひとりの状態や得意・苦手に合わせ、できるあそびから支援を行なっていきましょう。

 


 

今回は、固有受容覚と、それを育むあそびについてご紹介しました。
今後も、作業療法士によるコラムでは、療育やご家庭で役立つ視点を分かりやすくお届けしていきたいと考えています。

 


 

 

柳沢運動プログラムの効果

 

 

教室で採用している運動遊び

『柳沢運動プログラム』は、

頭からお尻、そして手や足の先まで

全身を余すところなく使った動きで構成されています🤸

 

たとえ小さな成功でも、

運動を通して経験した確実な進歩は

「自己肯定感」の獲得につながります。

「柳沢運動プログラム」は、

運動の発達を促すだけでなく、

お子さんの「自己肯定感」を高めることにつながる

運動遊びなのです!

 

 

 

 

 

今回のお話の、さらに詳しい解説や

柳沢運動プログラムについては

こちらの画像からもご覧いただけます🤗

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