ワーキングメモリーと生活の困りごと
こんにちは。
こどもプラス川越 南大塚教室です🌸
日々の療育や子育ての中で、「忘れ物が多い」 「なくしものを繰り返してしまう」 「片付けがうまくできない」といったお子さんの姿に、戸惑いや悩みを感じることはありませんか。周囲からは「だらしない」「気を付ければできるのでは」と受け取られてしまうこともあります。
しかし、その背景には発達特性が関係している場合があります。例えば、「今やるべきこと」や「次に必要なこと」を一時的に覚えておく力であるワーキングメモリーが影響し
ていることもあります。今回は、忘れ物やなくしもの、片付けの難しさの背景にある「不注意」や「ワーキングメモリー」の特性に目を向け、療育やご家庭で取り入れやすい支援の工夫についてお伝えします。
忘れ物やなくしものが多い理由とは?
忘れ物やなくしものが多い理由として、次のような背景が考えられます。
● 不注意の特性があり、物を置いた場所への注意が向きにくい
● 衝動性により、興味のあるものに気持ちが向き、やるべきことが後回しになる
● 部屋やロッカーの整理が難しく、物の置き場所が定まらない
● ワーキングメモリーが弱く、必要な物や課題を一時的に保持することが難しい
● マルチタスクが苦手で、別のことをしていると、もう一つの課題が抜けてしまう
これらは「やる気がない」ためではなく、脳の情報処理の特性によるものです。ワーキングメモリーは、持ち物の準備や片付けの段取りなど、生活のさまざまな場面を支えている力です。この力が十分に働きにくいと、「何をするのか」 「次に何が必要か」が抜けやすくなります。こうした特性は、年齢が上がるにつれて課題が増え、中学・高校、就労後などでより目立つことがあります。そのため、小さい頃から環境を整え、「仕組み」で支える視点が大切です。
具体的な対策
1. チェック表の活用
必要な持ち物を「見える形」にすることは、とても有効です。
● 持ち物を表や絵カードで一覧にする
● お子さん自身が丸を付けながら確認する
● 終わったらチェックを入れる習慣を付ける
「覚えておく」ことを求めるのではなく、「見れば分かる」環境を整えることがポイントです。
2. 物の定位置を決める
普段、私達は無意識に物の置き場所を決めています。
しかし、お子さんにとってはその「当たり前」が難しいこともあります。
● 箱やカゴを用意する
● テープで置き場所を区切る
● 写真を貼って「ここに戻す」と示す
視覚的な手がかりを増やすことで、「どこに置けばよいか」が明確になります。
玄関先に「外出時に必要なものリスト」を貼るなど、場面ごとの工夫も効果的です。
3. なくしにくい工夫を取り入れる
● 鍵や定期券にコードリール(巻き取り式ストラップ)を付ける
● 財布やカバンに位置情報タグ (例: エアタグなど)を入れる
「なくさない工夫」と「なくした後に見つけやすい工夫」の両方を考えておくことで、不安を減らすことができます。大切なのは、「なくしてしまったこと」を責めるのではなく、「どうすれば防げるか」を一緒に考える姿勢です。
ワーキングメモリーを育む運動あそび
ワーキングメモリーは、体を動かしながら考える活動でも育まれていきます。
柳沢運動プログラムの中から、ワーキングメモリーの向上に繋がる運動あそびをご紹介します。
「なぞなぞ縄跳び」
1.大縄跳びをしながら、なぞなぞや連想ゲームを行ないます。
2.考えている間も跳び続けましょう。地面に四角を描き、その枠から出ないように
意識して跳びます。
<なぞなぞの例>
● 動物の鳴き声
● 空に浮いている白いものなど
「跳ぶ」と「考える」を同時に行なうことで情報を保持しながら処理する力を養います。
「いじわる縄跳び」
1.1人ずつ大縄跳びを行ない、大人が途中で縄を止めたり、小さく揺らしたりします。
2.足元に四角を描き、その中から出ないように同じ位置で跳びましょう。
3.小さな揺れに慣れてきたら、縄を大きく回転させます。
縄の動きをよく見て、状況に合わせて体を調整する経験が、注意力や予測する力に繋がります。
「どうして?」を大切にする関わり
忘れ物やなくしものが続くと、つい注意する機会が増えてしまうこともあります。
その行動の背景には「できない理由」があるかもしれません。
● 覚えていられないのか
● 順番が整理できていないのか
● 環境が分かりづらいのか
「どうして起きているのか」という視点を持つことで、支援の方向性が見えてきます。仕組みを整え、成功体験を積み重ねることで、お子さんは少しずつ自信を身に付けていきます。忘れ物や片付けの支援は、将来の自立や就労にも繋がる大切な力です。療育やご家庭で、できることから取り入れてみてください。
お子さん一人ひとりに合った方法を見つけながら、安心して過ごせる環境を整えていきましょう。今回は、忘れ物やなくしもの、片付けの難しさの背景と支援方法についてご紹介しました。今後も、作業療法士の視点から、療育やご家庭で取り入れやすいヒントをお届けしていきます。
柳沢運動プログラムの効果
教室で採用している運動遊び
『柳沢運動プログラム』は、
頭からお尻、そして手や足の先まで
全身を余すところなく使った動きで構成されています🤸
たとえ小さな成功でも、
運動を通して経験した確実な進歩は
「自己肯定感」の獲得につながります。
「柳沢運動プログラム」は、
運動の発達を促すだけでなく、
お子さんの「自己肯定感」を高めることにつながる
運動遊びなのです!
今回のお話の、さらに詳しい解説や
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こちらの画像からもご覧いただけます🤗
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